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ロマンスの夜明け

海外ロマンス翻訳小説紹介、ゲーム、ときどき雑記も。

【読書レビュー】誘惑の夜におぼれて 著)ステイシー・リード

【読書レビュー】誘惑の夜におぼれて 著)ステイシー・リード
 
 



※最終更新:3/1

【かんたんなあらすじ】

1882年 冬。
アンソニー・ソートン卿は、舞踏会でフィリッパに会う。
フィリッパは、"氷の乙女"と呼ばれ、誰の関心も示さない。

アンソニーは、
気晴らしで舞踏会に来ていたが、
フィリッパにどこか惹かれる思いを感じ、ダンスに誘うが、あしらわれてしまう。

そこに、オーウェル卿が洗われ、フィリッペにしつこくダンスを誘う。

明らかな嫌悪感を示したフィリッペを見たアンソニー

さらに興味を惹かれつつ、二人はわかれる。

一方フィリッパは、
アンソニーに惹かれる自分がいるのがわかっていた。

「アンソニーは危険だ」と感じつつも、最後に交わしたキスが忘れられない。

けれども、
フィリッパには、かたくなに心を閉ざす理由

すなわち、
"氷の乙女"といわれるには、わけがあった―


ここからネタバレ

↓ ↓ ↓ 


【ネタバレと感想】

まず第一声…「楽しかった!”」の一言につきます。
久々に良作だったな、と感じました。
物語の展開、スピードもよし。
ヒロイン・ヒーローの個性も高く、脇役の登場人物も劣らずに魅力的でした。
また、心理描写は丁寧に書かれているので、
お互いの葛藤と盛り上がりが、目に浮かぶようでした。

はじめから、中盤、フィナーレにかけて、官能シーン満載です。
愛を確かめ合う二人の様子が、甘美です。

文章を読みながら、
その情景を思い浮かべ思わず魅入ってしまいます。

まるで自分がそこにいるかのうような、
映画のワンシーンを思わせるように、描写が美しくそして丁寧に描かれています。

海外ロマンスでは、
官能シーンが濃いのが苦手…という方もいますが、
今回のシーンは、ただホットだけではない、深い愛のエロスを感じました。

最終的な感想は、「また再読したい!」と思った作品です。

そろそろ、
ロマンスベスト・ランキングを変えようかな?と思っているところです(笑)


それではここからは、作品中のお気に入り箇所。

勝手に注目して気に入ったところを、選びました

ネタバレ覚悟でご覧ください。

それではこちらから↓


【さらにネタバレ・物語全体の注目ポイント】


とにかく冒頭がいい!
読んでいて、ドキドキしてしまいました。
物語冒頭は、ヒーロー視点(アンソニー)の語り方はじまります。
どうなることかな…と、様子を探りながらの読みはじめ。

舞踏会の状況が、手に取るように分かる描写。
これがなんともいえないほどに、いい感じで迫ってきます。
ヒーロー・アンソニーとヒロイン・フィリッパの感情の波が、
周りの情景とマッチしながら、ふたりの気持ちが言葉から染み出てくる感じです。
出会いの情景は、なんとも美しい、と感じました。


感情が社交界の甘美さと融合されていくさま
出会いでは、欲望・情念がうずまきますが、
マイナスなイメージになりやすい、これらの感情を、
二人の熱情でうまく調和されているので、えげつなさを感じさせません。

むしろ、「ほ…」とため息を漏らしたくなるような、
そんな熱情を感じるふたりの気持ちのぶつかり合い。

これは、なかなかの作品だぞ!と感じさせました。


注目の中盤もしっかり描かれている

ご存知でしたか?
中盤は手抜きが目立ちやすい、ということを。

特に、
海外ロマンス小説にはよくある、"あるある"でもあります。

わたしが勝手に名付けた、"中盤手抜き"。

この"中盤手抜き"があると、すべての物語を台無しにするおそれが。

たとえば、
”最初はよかったのに…"なんて思ったことありませんか?

わたしの場合は、途中で読み飽きるパターンがこれにはいります。
中盤は手抜きしやすいので、要注意なんです。

でも、この中盤が丁寧に書かれていると、
物語全体として「good!」な仕上がりになります。

今回の作品は、
中盤は丁寧に描かれています。


中盤は、アンソニーとフィリッパが、
やっと、やっと、結ばれる…かな?としているところなんです

ハラハラドキドキを忘れさせない、リズムがなかなかいいです。

いい展開になってきたー!と喜びながら、読みすすめました。


ラストの展開は、ハッピーエンド♪

ハーレクイン系もそうですが、基本「ハッピーエンド」です。

ただ物語によっては、
ハッピーエンドなんだけど、これってどうなの?
という終わり方もあります。


ラストに注目!涙なしでは、読めない。
それは…「フィリッパ、どっちを選ぶの?!」

かなりネタバレになりますが…
最後、フィリッパは、アンソニーを選ぶの?選ばないの?
という葛藤で悩みます。

社交界をとるか、愛をとるか…

そんなときに、フィリッパが見たのは、父親の顔。

…涙腺崩壊です。

お父さん、娘のことをわかっているのね。
という父親愛を感じるシーンです。

ここは、最後にグッくるところです

最後は、一気読みがおすすめです。

感動&喜ぶで、海外ロマンスを楽しめること間違いなし。

お見逃しなく!